カウンセリングを受けたいときはどうすればいい?料金の目安や相談できる悩みを解説
悩みを抱え、孤独に耐えながら問題や悩みに立ち向かう人がいます。しかし、人によっては解決策が見出せず、平行線をたどる人もいるでしょう。そこでおすすめなのが、カウンセリングです。
カウンセリングを受けることで、問題や悩みの解決方法が得られる場合があります。今自分が抱えている問題や悩みを解決したい人は、本記事を読んでカウンセリングを検討してみてください。
そもそもカウンセリングとは
カウンセリングとは、心の悩みを抱えた人自身が問題解決できるよう、相談・助言・援助などをする関わりのことです。
身近な家族や恋人、友人や知人に相談することもよいですが、人によってはなかなか相談できない人もいます。このような人が利用しやすいのがカウンセリングです。1人で抱え込むより、専門知識を持ったカウンセラーに相談することで問題解決の糸口が見つかることもあるでしょう。
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カウンセリングを受けたいときはどうすればいい?
カウンセリングを受けたいときは、以下4つのいずれかの方法を選択してください。
- 医療機関でカウンセリングを受ける
- 民間のカウンセリングサービスを利用する
- 保健所や精神保健福祉センターに相談する
- 所属している学校・会社に設置してある相談機関を利用する
対面で医師などの専門家にカウンセリングを受けたい場合は、医療機関を受診しましょう。気軽にチャットや電話などで相談したい場合は、民間のカウンセリングサービスがおすすめです。費用をかけずに無料で相談したい場合は、福祉センターや所属している学校・職場の相談機関を利用してください。
医療機関でカウンセリングを受ける
医療機関では、精神科や心療内科などの診療科でカウンセリングが受けられます。
メリットは、医師や公認心理師などの専門家によるカウンセリングが受けられる点です。専門知識をもって対応してもらえるため、具体的な解決策が提示してもらえるでしょう。
デメリットは費用が比較的高い点です。医療機関のカウンセリングは保険適用されずに自由診療になるケースが少なくありません。そのため、出費がかさんでしまう可能性があるでしょう。
民間のカウンセリングサービスを利用する
民間のカウンセリングサービスの場合、対面式に加えて、チャットや電話などで対応してもらえる形式があります。
メリットは、カウンセリングの形式が幅広いことです。対面式を望む人もいれば、顔を突き合わせて話すのが苦手な人もいます。このような人にも対応できるよう、工夫されています。
たとえば「こころケア」のようなオンラインカウンセリングでは、自宅にいながらカウンセリングを受けられます。病気などの影響で自宅からなかなか出られない人でも気軽に利用できるのが特徴です。
民間のカウンセリングサービスのデメリットは、費用が比較的高い点です。対面式の場合、医療機関と変わらない費用が設定されているケースもあります。そのため、費用面を気にする人には適していないかもしれません。
保健所や精神保健福祉センターに相談する
保健所や精神保健福祉センターでは、心の健康や思春期問題、ひきこもりや依存症などの問題にも相談に乗ってくれます。幅広く対応してもらえる点に加え、無料で相談できるのがメリットです。
一方、デメリットは、オンラインカウンセリングができない点です。そのため「自宅にいながら顔を突き合わせて相談する」という選択肢が選べません。
所属している学校・会社に設置してある相談機関を利用する
所属している学校・会社に設置してある相談機関では、公認心理師・臨床心理士などによるカウンセリングが受けられます。メリットは、身近に設置されていることで、学生や社会人が利用しやすい点です。
一方、デメリットは、無資格の従業員が担当することがある点です。資格を持った人にカウンセリングを受けたいと考える人にとっては、適していない選択肢かもしれません。
カウンセリングの料金目安・相場
カウンセリングの料金目安・相場について、以下の表にまとめました。カウンセリングを検討する際に、料金体系が把握できれば、利用しやすくなるはずです。以下の一覧表を確認し、検討してみてください。
精神科・心療内科・メンタルクリニックなどの医療機関 | 1回につき、6,000〜10,000円程度 精神科・心療内科などで医師によるカウンセリングを受ける場合は、保険が適用されるケースあり |
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民間のサービス | 対面:1回につき10,000円程度 メール・チャット:1往復につき2,500〜3,000円程度 電話:1回につき6,000〜10,000円程度 オンライン:1回につき3,500〜6,000円程度 |
福祉センター | 無料 |
所属先の相談機関 | 無料 ※ただし、2回目以降は有料の場合あり |
上記はあくまで目安になります。詳しい金額は、それぞれの機関へ問い合わせして確認してください。
カウンセリングで相談できる悩み
カウンセリングで相談できる悩みは、主に以下の通りです。
- 仕事の悩み
- 家族の問題に関する悩み
- 将来の悩み
- 睡眠の悩み
- その他の悩み
仕事や家族、将来や睡眠の悩みなど、人が抱える悩みは多種多様です。「こんな悩みを打ち明けても大丈夫かな?」と不安に思う人がいますが、問題ありません。あなたが抱える悩みを遠慮することなく、カウンセラーに共有してください。解決につながるアドバイスがきっと得られるはずです。
仕事の悩み
仕事に関するキャリアや人間関係、モチベーションの維持など、さまざまな悩みを相談できます。「仕事がうまくいかない」「職場での人間関係に悩んでいる」といった悩みに対して、具体的なアドバイスがもらえるでしょう。アドバイスをもらうだけでなく、仕事上の鬱憤や不安な気持ちを話すことで、自ら解決策が見つけ出せることもあります。
家族の問題に関する悩み
家族で生活している人にとって、家族の問題で生じる悩みは尽きません。「家族との関係が良好ではない」「介護に関して悩みを抱えている」「子どもの将来に不安がある」などの悩みに対して、的確なアドバイスがもらえるでしょう。
将来の悩み
将来の道筋が立てられず、方向性に悩む人であっても問題ありません。「今後のキャリアが不安」「現在勤めている業界の、今後の市場の先行きが不安」といった悩みに対して、経験豊富なカウンセラーから具体的なアドバイスがもらえるでしょう。
睡眠の悩み
ストレス社会と言われる現代では、睡眠の悩みを抱える人が多いです。「よく眠れずに疲れがとれない」「寝つきが悪い」などの悩みに対して、専門のカウンセラーが原因や対処法などを一緒に考えてくれます。心理的な原因によるものか、それとも身体的原因によるものなのか。原因を切り分けながら丁寧に対応してもらえるでしょう。
その他の悩み
カウンセリングで相談されるその他の悩みとしては、健康面での悩みが多いでしょう。「最近体調が優れない」「少し歩いただけで疲れる」など、身体に関わる健康面の悩みがあっても問題ありません。気になることがあれば、遠慮なくカウンセラーに聞いてください。
カウンセリングを受けることで得られる効果・メリット
カウンセリングを受けることで得られる主な効果・メリットは、以下の通りです。
- 問題・悩みの解決に繋がる
- 自身の現在の状況を客観的に把握できる
- 現在の自分から成長するきっかけになる
- 現在の精神的負担を軽減できる
自分だけで問題や悩みを解決しようとすると、疲弊することがあるかもしれません。その点、カウンセリングは第三者の意見がもらえるため、自分を客観視でき、新たなアイデアが生まれやすくなります。新たなアイデアが生まれれば、問題や悩みの解決に生かせることもあるでしょう。
問題・悩みの解決に繋がる
1人で問題や悩みを解決しようとしても、考えが凝り固まり、有効な解決策が出にくいことがあります。一方で、専門のカウンセラーに相談すると、自分では考えつかなかった良いアイデアが生まれることがあります。その結果、具体的に行動できるようになり、問題・悩みの解決につながることもあるかもしれません。
自身の現在の状況を客観的に把握できる
第三者であるカウンセラーが専門的な立場から話をすることによって、自分を客観視する機会が得られます。自分1人だと、どうしても主観的な意見で物事を捉えがちですが、第三者がいることで客観的な意見が得られるため、物事を俯瞰しやすくなります。その結果、解決の糸口が見つかることもあるでしょう。
現在の自分から成長するきっかけになる
人は誰しも問題や悩みを抱えて生きていくものです。未熟さから生まれる問題・悩みもあるでしょう。しかし、自分が未熟だからといって、落ち込む必要はありません。自分の状況を正しく理解し、問題や悩みを解決する方法がわかれば、自分が成長するきっかけになります。
現在の精神的負担を軽減できる
たとえ問題や悩みが解決しなくても、カウンセラーに相談するだけで、精神的な負担が軽減されます。自分で抱え込みすぎてしまう人ほど、カウンセリングは効果的と言われています。
まずは、気軽にカウンセリングを受けてみましょう。きっと気持ちが軽くなり、負担が軽減できるはずです。
カウンセリングを受ける際に知っておきたいポイント
カウンセリングを受ける際に知っておきたいポイントを以下にまとめました。あらかじめ知っておくことで、カウンセリングがより効果的になるでしょう。
- カウンセラーの資格について知っておく
- すべてのカウンセラーが自身に適しているわけではない
- 継続的にカウンセリングを受けられるかどうかを確認しておく
カウンセラーと一口に言っても、種類はさまざまです。すべてのカウンセラーが自分に適しているかはわかりません。ぜひ自分の目的に合ったカウンセリングを受けるために、カウンセラーの資格について知識を深めてください。また、カウンセラーを選ぶ際には、現実的に自宅から通える距離にあるのか、費用面で問題がないかを確認しましょう。
カウンセラーの資格について知っておく
カウンセラーをしているからといって、すべてのカウンセラーが資格を持っているわけではありません。
国家資格として認定されているのは公認心理師のみであり、それ以外はすべて民間資格です。それぞれ社会的な役割が異なりますので、目的に応じてカウンセラーを選びましょう。
国家資格 | 公認心理師 | 心理観察や分析を主とし、相談や助言、指導の援助 |
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民間資格 | 臨床心理士 | 臨床心理査定や臨床心理研究、学校や職場などへの心の支援 |
認定心理士 | 臨床現場ではない場所でカウンセリングする | |
産業カウンセラー | 働く人たちを支えるカウンセリングを行う | |
チャイルドカウンセラー | 子どもの心のケアをするためのカウンセリングを行う |
すべてのカウンセラーが自身に適しているわけではない
すべてのカウンセラーが自分に適しているわけではありません。カウンセラーにもさまざまな種類があり、社会的な役割は異なります。また、カウンセラーにも相性があるため、必ず的確なアドバイスが貰えるとは限りません。1度カウンセリングを受け、合わないと思ったら別のカウンセラーに変更することを検討してください。
継続的にカウンセリングを受けられるかどうかを確認しておく
カウンセリングは、1度受けるだけでも精神的な負担が軽減できます。しかし、基本的には問題や悩みが解決するまで通い続ける必要があります。そのため、費用面で負担がなく、自宅から近い場所であるかという点も重要です。継続的に利用できるかどうかは必ず事前に確認しておきましょう。
カウンセリングはオンラインカウンセリングがおすすめ
カウンセリングを受けたいと思いつつ、どうしても対面のカウンセリングに抵抗がある人もいるのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、オンラインカウンセリングです。オンラインカウンセリングのメリットは、以下が挙げられます。
【オンラインカウンセリングのメリット】
- 自宅にいながらカウンセリングが受けられる
- 顔を突き合わせるのが苦手な人でも電話で相談できる
- 仕事で忙しい人でもカウンセリングが受けやすい
なお、「こころケア」では医療機関での臨床経験のあるカウンセラーが在籍していますので、一人ひとりに丁寧に寄り添い、専門家ならではの心理的サポートを受けられます。
まとめ
カウンセリングとは、心の悩みを抱えた人自身が自分で問題解決できるよう、指導や援助する治療のことです。医療機関だけでなく民間施設、保健所や福祉センターなどで受けられます。それぞれ料金体系や役割が異なるため、自分に合った場所を選択してみましょう。
周りに相談する人がいない場合や、誰にも相談しにくいようなことがあれば、「こころケア」を活用することをおすすめします。こころケアはオンラインカウンセリングを採用しているため、気軽に相談しやすいのが特徴です。また、専門家から具体的なアドバイスがもらえるため、悩みを解決するための道が見えてくるかもしれません。
苦しいときは1人で悩まず、こころケアでのカウンセリングをぜひ検討してみてください。
記事監修
公認心理師 櫻井 良平
国家資格
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- キャリアコンサルタント
- 社会福祉士
- 保育士
所属学会等
- 日本認知療法・認知行動療法学会
- 日本発達障害支援システム学会
(第17回研究セミナー・研究大会において学会賞受賞)
略 歴
- 医療機関や民間のセンター等での対面・電話・オンラインカウンセリング経験が豊富
- 認知行動療法にかかる厚生労働省・国立研究機関主催研修を修了
- 第一線の専門家に師事し、精神分析療法、解決志向短期療法、愛着理論、応用行動分析学等を研究
- 教育・心理・社会保障・保健医療分野における国内外の国際協力プロジェクトへの従事経験を持つ
(開発途上国における「育児・子育て手法」「発達アセスメント・支援ツール」「知能検査」の開発・普及プロジェクト等)