カウンセリングをはじめる前に

<こころケアのご利用をご検討されている患者さんへ>
ご利用開始前に、次のような点についてご理解いただければ幸いです。

カウンセリングとは?

カウンセリングは、「患者さんの直面する困難な状況や課題などに対して、カウンセラーとの対話を通して働きかけていくことで、患者さん自身が克服していくための専門的な支援技法」です。

カウンセラーとの対話を通しての取り組み


まず、カウンセラーが、患者さんの話を傾聴し、受容・共感し、状況やお気持ちなどについての理解を深めます。
その上で、患者さんとカウンセラーが協力し、専門的に取り組むことで、患者さん自身の主体的な課題の克服(自己受容、自己変容、状況の改善・解決など)を支援していきます。
そのため、カウンセリングは、カウンセラーが一方的にアドバイスを提供したり、解決策を教えたりするものではありません。あくまでも患者さん自身が気持ちや考え方を整理していくためのサポートを行ったり、自分の力で立直っていくきっかけをつくったり、主体的な回復を促進させたりするような関わりをします。
積極的・主体的にご利用いただくことで効果を高めていただければと思います。

カウンセラーとの相性

カウンセリングは、患者さんとカウンセラーの一対一の関係性のもと、対話を中心に進められます。そのため、相性や協力関係がカウンセリングの効果に影響を与える要素となります。

カウンセラーとの相性


こころケアでは、カウンセリングの前と後に要望や感想などをアンケートを通じて確認しており、よりよい関係性のもとカウンセリングを進めることができます。
カウンセラーとしてもベストを尽くしますので、ぜひご協力をお願いいたします。

カウンセリングの効果を高めるために

カウンセリングは、患者さん自身のためのものです。
効果を高めるために、主体的・継続的にカウンセリングに参加するとともに、カウンセリング以外の時間においても精力的にワークに取り組まれることが大切です。

アクションプランの実行
カウンセリングは、週1回のペースで、10回以上継続いただくことをお勧めいたします。
なお、効果の実感には個人差もあるため、すべての方に保証できるものではありません。
カウンセリングのペースや回数、期間などについても、ご事情やご要望がある場合には、遠慮せずに、口頭またはアンケートなどを通じて、ぜひお伝えください。

カウンセリングをより有効に利用していただくために

その他にも、次のような点に事前にご留意いただくことで、カウンセリング利用後に感じるギャップを減らし、有効性を高めることが期待できます。

患者さんご自身による振り返りと語り

カウンセリングでは、患者さんご自身による振り返りと言語化が重要になります。苦手な方にとっては、慣れるまでに時間が掛かったり、思うように進捗しなかったり、ということが考えられます。そのような場合でも、丁寧にサポートさせていただきますので、ご安心ください。

目標設定

カウンセリングを通して、数ヶ月後・数年後、将来にわたってどのようになっていきたいか、このような目標を設定されるのは、患者さんご自身になります。自分の内側からの思いや願いをもとに目標が明確化されることで、モチベーションが上がり、カウンセリングの効果も高まることが期待できます。
しかし、今後に対する展望を描くことが難しい方も少なくないと思います。こちらについても、私たちカウンセラーがじっくりと寄り添いながら最大限サポートさせていただきます。

一時的な症状の悪化

カウンセリングの利用を始めてから、一時的に症状が悪化するように感じられることがあります。カウンセリングでは、心の奥底に秘められたような重要な繊細な課題を扱うことがあります。それに伴い、一時的にネガティブな感情が高まったり、症状が悪化したように感じられたりすることが想定されますが、あくまでも回復(改善)のための過程の一部ですので、ご安心いただければと思います。
そのような場合にも、率直に、今自分がどのように感じているのかなど、カウンセラーにお伝えいただければと思います。患者さんとカウンセラーが力を合わせて状況を見極め、改善のために一緒に取り組んでいくことが大切です。

時間的・経済的課題の克服

事前の準備や事後の振り返りを含めた、カウンセリングのための定期的な時間の確保・スケジュール調整が必要です。
また、セッションを継続していく上で費用面の課題がある場合、クリアいただく必要があります。
個別のご事情がある場合には、カウンセラーにご相談ください。可能な範囲で調整させていただきます。